「相客に心せよ」とは茶道の言葉で、
「相客」は同席した客のこと、「心する」とは気を配るという意味があります。

誰が上でも下でもなくお互いが尊重し合いみんなが楽しく過ごせるように協力することです。

ヨガでも通ずるものがあり、ごく稀にですが「私が!私が!」という方がいらっしゃいます。

先生に教えを乞う為に、よく言えば積極的でいいのですが、私が!とするのであればプライベートレッスンでいいと思うのです。
その為にプライベートレッスンを設けてます。

複数人でヨガをするということは、自分1人では経験し得ない考えや体験ができる場でもあるので、周りの人への敬意や尊重をも学ぶ必要があります。

亭主と客の関係性も同様です。
ヨガでは師匠と弟子という表現にあたりますが、弟子は学ぶ場であり、師匠はそのための空間の清掃(シャウチャ)や、心地よく練習ができるための茶道でいう「おもてなしの準備」をします。

だからこそスタジオの決まりやルールも存在します。
気難しく考えなくてもいいですが、周りへの気遣いや心遣いがあれば逸脱することはないと思います。

ヨガは自己中心的な思想のものではありません。
最近ふと思うのがポーズ(形だけにとらわれた)だけの練習をしていて、そのような考えに陥ってる人が多いような気がします。

肉体と思考は分離しているわけではありません。
どちらのバランスも必要だと思います。

茶室をつくる

なぜお茶の話をしているかというと、もともとのスタジオをつくるコンセプトが「茶室」だからです。

スタジオに来たことある方はご存知かもしれませんが、アートがあり、花や植物があり、かといって物販などはほとんどなくモノは最低限。
他のスタジオ行ったことある方はわかるかもしれませんがヨガのスタジオってこんな感じではないです。

アートも偉人の好きな言葉や、ヨガとは関係ないけどヨガに通ずるフレーズだったり。
これは掛け軸をモデルにしています。

お花に関してはまだまだですが、季節のお花ぐらいは彩れるように絶賛勉強中です。

焚いてるお香の香りもいらっしゃる方に合わせて毎回絶妙に違います。

諸説ありますが、お茶の時持ち歩く扇子は仰ぐものではなく、対人との間につくる結界的なものです。結界の意味は鳥居からも取り入れていますが、スタジオに来るまでいくつかのハードルがあります。

場所を公表していない。

私に直接聞く、もしくは通っている方に聞かないと知り得ぬ情報です。
結構、人に聞くって体力入りますよね。
私以外だと、通ってる人を知らないといけないし、その人と仲良くならないといけない。
やはり、対人コミュニケーションが取れてこそその場所に参加できる資格が得られると思っています。
紹介した側も、その人が見ず知らずの変な人だった場合…を考えたら適当な人は紹介できないでしょうしね。

これがみんなが安心して過ごせるための空間をつくりだす1つの結界です。

だからこそ、なのかわかりませんが
全員、元々見ず知らずの練習生だったのに「今週⚪︎⚪︎さん来てましたか?」なんて会話が出るほど毎回違う時間のレッスンなのに、全員が顔見知り状態になっていきます。

そんな美と文化の共存がおもしろいなと思い、ヨガと通ずるものを取り入れています。

守破離

今回はずっとお茶のワードになりますが、
基礎を身につける
それらから独自性を模索して
独自のスタイルを確立します

常に根本を忘れてはいけないという教訓です。
最初の方にも出てきましたが「私が!私が!」の人はヨガが何なのか、基礎を忘れている気がします。

ヨガはすごいポーズができたら良い!という世界ではありません。
もちろんすごいポーズができるまでにはその人の鍛錬した時間の積み重ねがあります。
自分で練習することはすごく大事な時間ですが、それでもちゃんと我に帰る時間は必要です。
そのための非日常的な場所としてスタジオがあります。

茶室を目指すにはまだまだ途中ですが、時間をかけながら少しずつより良い空間に変化させていこうと思います。

最終的にはリノベーションなど納得いくカタチにしたいな…という欲望。

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