なぜ「怒り」が生まれてくるのでしょうか。
感情的に瞬発的に生まれるものもあれば、継続的にイライラするものなど。

最近では「アンガーマネジメント」というワードで、怒りの感情についてコントロールする方法などの情報も多く目にするようになってきました。

ヨガは心をコントロールするツールでもあり、ヨガの聖典などには「心の揺れ・動き」について触れられている項目はいくつもあります。

そのひとつである『バガヴァッドギーター』では、怒りについて
「人が感覚の対象を思い巡らす時、それらへの執着から欲望が生じ、欲望から怒りが生じる。怒りによって迷想し、迷想によって記憶が混乱する。知性を失い、知性の喪失によって破滅する」(第2章62-63節)と、書かれています。

「怒り」が生まれる時、ものすごいエネルギーを使い自分自身の心身に負荷がかかり、対人関係にも影響が及ぶこともあります。

怒りの原因は欲望

怒りが生まれる時の原因のほとんどは何かを期待して、期待通りにならなかった時
つまり怒りは、自分が望む「こうあるべき」に世界がしたがってくれなかったときに生まれる感情です。

そして怒りの感情の裏側に別の感情が隠れていることがあります。
例えば、「不満」「不安」「悲しみ」「劣等感」「恐怖」など。
どのような感情が怒りを呼んだのか、まで踏み込めると怒りを解決しやすくなります。

例えば、裏切られた(悲しみ)、理不尽なことで叱責されている(不満)など。

怒る場合、語彙力が不足していて言語化できないから手を出したり…足を出したり…行動で爆発させる方も一定数います。
そのため、怒りを言語化することは大切なコントロール方法です。

すべての感情は私たちに必要なもので不要な感情ではありません。

感情は私たちに必要だから存在します。
だからこそ感情と上手に付き合わなくてはいけないので、感情と戦わずに受け入れる練習をしていきましょう。

怒りと向き合う練習

自分は今どんな感情になっているか気づくことが大切です。

はじめは難しいかもしれませんが、「怒っている」ことを自覚します。
最初は1日何回怒ったのかちゃんと記録して視覚化していきましょう。

怒りの感情を感じにくい方は、呼吸や身体を観察してみてください。
怒りを感じている時は、呼吸が止まっていたり、筋肉に力が入っていたり、不安な時は、呼吸は浅く、胸のあたりが苦しく感じるかもしれません。

リラックスしている時は呼吸が穏やかで、身体の力が抜けているはずです。

もちろん一筋縄ではいかないので、練習が必要です。

上記を踏まえたうえで、怒りの感情が芽生えた時に「あ、この人に期待していたんだ」「こんなに楽しみにしてたんだ」という気づきにも変わります。

気づけると、自分自身にいいプレッシャーを与えられ出力がコントロールできれば、怒りも悪いものではないと思います。

怒りを知り、怒りに身を委ねないために怒りの感情とうまく付き合っていきましょう。

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